メインヴィジュアル

普川真如 / 李日生

私たちの仕事は「社長の時間をつくる」こと

– 大手上場企業と中小企業の社長。仕事の内容に差はあるものでしょうか?

李日生(以降、李):私が監査法人にいた頃に見た、大手上場企業の経営陣がやっている仕事と、監査法人を辞めた後に見た、中小企業の経営者がやっている仕事の内容は劇的に違いました。中小企業では、人事、経理、総務などの仕事を経営者自らやっているケースがよく見られます。

中小企業はエンジンの8割が社長

−中小企業の社長の特徴は?

普川真如(以降、普川):中小企業の業績や成長というのは、エンジンの8割が社長です。社長が頑張れば頑張るほど、会社の成長や利益として返ってきます。そんな中、社長が日々の雑務に追われていると、エンジンを回す時間がどんどん減っていく。これは外部の人からヒントをもらった方が気付きやすいし、気づいたところで社内に任せられる人もいないことが多い。エンジンを回すための障害となる雑務を、外に任せられる場所があるということを知ってもらいたいと思っています。

李:独立開業したばかりの社長は、請求書を描く時間も通帳を見る時間も無限にありますが、会社が成長するに伴い、雑務が急激に増えていく。社長が本来すべき仕事は、事業計画を立てたり営業したり、あるいはビジネススキームをブラッシュアップしたりといった、経営者としての仕事。日々の雑務を取り除いてあげることで、「社長の時間をつくる」ことが、私たちの仕事です。

profile image of lee haruki

経営の基本はPDCAをいかに沢山回すか

−公認会計士や税理士の視点から見て、経営を行う上で、一番重要だと思うことはどんなことですか?

普川:中小企業でありがちなのは、会計の数字をすべて税理士さんに投げてしまうケースです。1年に一度「あなたの会社はこんな感じだよ」と言われて、その時にはじめて「ここがダメなんだ」とわかる。たとえばこれを月次にすることで、1年に一度だったPDCAのサイクルが年12回になる。つまり、年に12回ブラッシュアップするチャンスがある。クラウド上でデータを持ち歩くことで、PDCAのスピードが上がり、ビジネスが加速して行く。地道な作業ですが、経営の基本はPDCAをいかに沢山回すか、それ以上でもそれ以下でもないと思っています。

経理やお金周りは、会社の根幹であり血液

普川:私たち二人とも慶應義塾大学経済学部出身で、専門学校もお互い一緒、公認会計士資格の合格年数も一緒でした。私は監査法人を退職後、個人で会計事務所をつくり、100くらいのクライアントを回してきました。不動産屋飲食などの事業を、自分自身でもやりました。そうした経験を経て、会社にはこういうサービスが必要だろう、と。経理やお金回りというのは、会社の根幹であり血液です。安価でプロフェッショナルに任せられる環境があれば、経営者はより付加価値の高い仕事に集中できます。

profile image of fukawa shinsuke

経理部の仕組み、組織図をデザインする

−President Timeの導入で、どのようなことが得られますか?

李:実際の導入にあたって、まずはヒヤリングを行い、どういう組織で、社長はどういう仕事をしていて、どういう人員でやっているのか、といったことを一通り聞かせていただきます。その上で、私たちがデザインする経理部の仕組み組織図を提案します。社内で運用担当者を設けるでも良いし、私たちが運用まで担当することも可能です。もっと会社を大きくしたい、会社を永続させたいと考えているすべての社長を、私たちはサポートします。

普川:社長の多くは、孤独です。社員は同じ船に乗っていても立場が違うので、社長の気持ちは絶対にわからない。だからこそ、社長は外で他の社長と飲んだりしがち。でも、たとえ心のつながりはできても、無言で社長を助けてくれる人はなかなかいない。我々は、「社長の時間をつくる」ことで、孤独な社長をサポートすることを目指しています。

李 日生
プレジデントタイム株式会社 代表取締役
公認会計士・税理士

1974年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学経済学部卒。監査法人トーマツ入所。国内最大手総合商社をメインクライアントとし米国基準による監査に従事、その他年間数十社のクライアント(運輸・製鉄・半導体・通信・化学薬品・自動車部品等)においてレポートパッケージ作成、会計監査、M&A調査、IPO調査等に従事する。監査法人トーマツ▶同監査法人非常勤勤務▶公認会計士/税理士神宮前会計設立。一部上場海運会社、運輸会社等の四半期連結導入につき会計アドバイザリー業務・サポート業務を実施中。2013年神宮前アカウンティングファームを設立し代表パートナー就任。

普川真如
プレジデントタイム株式会社 代表取締役
公認会計士・税理士

1976年生まれ。千葉県出身。慶應大学経済学部卒。1999年監査法人トーマツ入所。大手総合商社、米系大手投資銀行等をメインクライアントとし、会計監査に従事。2003年から2005年にはDeloitte NY事務所に出向し、金融機関やファンドに対する会計監査に従事。2007年シティグループ証券入社。投資銀行本部に所属し、国内外のM&A案件、株式増資・外債発行等の資金調達案件に従事。主な関与案件は、大手損保会社の3社統合、生命保険会社の再生案件、メガバンクの1兆円増資、REITのIPO等。2013年神宮前アカウンティングファームを設立し、代表パートナーに就任。